俺たちのトリキがビッグになるぞ!鳥貴族がやきとり大吉を買収

鳥貴族ロゴ ニュース

「いつかビッグになってやる…!」「青山に住むってやばいっすか??」

夢を語り合う若人の熱い情熱が飛び交う店、居酒屋チェーンの「鳥貴族」。

全メニューが319円(税込350円)均一の、最高に懐に優しい価格設定でサイゼリヤやスシローと共に庶民の味方として並び称されています。

そんな外食産業の雄である鳥貴族が、サントリーを出資会社にもつ居酒屋チェーン「やきとり大吉」を買収したとのニュースが報道されました。

今日は鳥貴族がやきとり大吉を買収したことでこれから我々鳥貴族ファンに起こる、嬉しい?可能性のお話をしていきます。

このブログで扱うこと
  • 鳥貴族がやきとり大吉を買収した概要
  • 今回のM&Aで起こることと鳥貴族の意図
執筆者

Sabi-Labs 室長 飲酒のさび

  • 猫のように自由に生きてる人間系ブロガー兼起業家
  • 寄稿先でフィットネス&恋愛ノウハウブログ連載中
  • リーマン時代、トリキは週一通い。やきとり大吉にも足繁く通った。

ニュースの概要

13日、居酒屋チェーンの鳥貴族ホールディングスは、焼き鳥店「やきとり大吉」を展開するダイキチシステムを買収し子会社化すると発表した。

ダイキチに100%出資するサントリーホールディングスが持つ全株式を来年1月に取得する。取得価格はサントリーと協議の上決定しており非公表。同じ焼き鳥を扱う居酒屋チェーンながら、住み分けは可能としており大吉ブランドは継続するとしている。(2022年9月13日)

なんで大きなニュースになってるの?

鳥貴族とやきとり大吉は、やきとりを扱う居酒屋チェーンとして2トップの存在にありました。

私のTwitteのフォロワーにわかりやすく説明すると、にじさんじとホロライブみたいな関係です。

にじさんじとホロライブがいて、それ以外のVtuber達がいて…そんな関係性で鳥貴族とやきとり大吉は焼き鳥居酒屋界で長らく凌ぎを削りあっていました。

今回買収されたやきとり大吉は最盛期には全国で1000店の店舗数を誇っており、一時は鳥貴族よりも多い店舗数を抱えていました。

やきとり大吉の2021年12月期売上高は5億4200万円、営業利益9700万円、経常利益9700万円、当期純利益6000万円。現在の店舗数は約500店。

鳥貴族の2021年7月期の業績は、売上高155億9086万円、営業利益‑46億6200万円の赤字、経常利益‑3億1486万6000円。店舗数は約600店。

経営コンセプトの違いから規模で言えば鳥貴族は圧倒的ですが、やきとり大吉は堅実な運営を行っています。

鳥貴族はウィズ、アフターコロナに向けた事業拡大として大吉の持つフランチャイズ戦略のノウハウを活かしたい考えのようです。

このことについては後に詳しく触れます。

対照的な経営戦略

ここからは同じ焼き鳥を扱う2社の全く異なる経営戦略について紹介していきます。

鳥貴族のこれまでの経営戦略

鳥貴族ロゴ

関西、関東、東海の駅近の一等地に大型の店舗を出店し、大人数を動員する戦略。直営店かカムレード(限定的なフランチャイズ。後述)で運営。

  • ターゲットはサラリーマンや都心で働いている人たち
  • 土地代、人件費が高い
  • システムで管理
  • 多くの集客が見込める

対照的なやきとり大吉の経営戦略

一方でやきとり大吉の戦略は、あえて郊外の住宅地近くに小さな店舗を出店している。直営店はなく、全店がフランチャイズ。

  • ターゲットは近所の住民
  • 土地代がやすく、家族経営
  • フランチャイズへの教育が充実
  • 少ない経費で確実に利益を出す

まとめると、鳥貴族は大きなお店を都心に出してたくさんの顧客を捕まえることで売り上げを伸ばし、反対にやきとり大吉は郊外に出店する事で競争相手の少ない立地で確実に利益を出す経営方針です。

また、やきとり大吉は地元に住む家族経営のフランチャイズ店で運営されており、地域のつながりをそのままビジネスに利用しています。近所のおじさんがやってる居酒屋、みたいな親しみある立ち位置をチェーン店ながら作り上げているのです。

やきとり大吉を買収後の可能性

これまで紹介してきたように、鳥貴族とやきとり大吉の経営戦略は大きく異なるため、やきとり大吉のブランドは残し、独立した運営をしていく方針のようです。

ただやきとり大吉が持つフランチャイズのノウハウを活かし、郊外に鳥貴族ができることも考えられます。

鳥貴族はカムレードという独特なフランチャイズ戦略をとっているのですが、これは元社員によって運営されるフランチャイズです。

直営店ばりの品質とサービスをフランチャイズでも提供できることがメリットですが、社員以外はオーナーになれないということでもあります。

やきとり大吉はフランチャイズを社外から募集しています。ウィズ/アフターコロナの中で、人々の行動様式が変わり、これまでの大きなお店から、地域の人の顔が見える小さな店舗に需要が集まるとされており、鳥貴族にとって大吉のノウハウを手に入れることはこれからの時代に対応するための生存戦略の一つなのです。

鳥貴族のフランチャイズ店が出る事や、はたまた全く別の業態が誕生することも期待できます。

個人的には関東、関西、東海以外のエリアにも鳥貴族は出店して欲しいところ。

広島に引っ越してきて鳥貴族がないのに絶望しましたが、私と同じ絶望を味わう人が少しでも減ればと思います。

まとめ

本日夕方に話題となった鳥貴族とやきとり大吉のM&Aについて、なるべく簡単にまとめてみました。

同じ居酒屋で同じ焼き鳥を扱っていても、こんなにビジネスの方法が違うんだと、何かのヒントになったのであれば嬉しく思います。

この記事に関して分からないことや、質問があればいつでもお問い合わせください。

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