ニホンカナヘビは筆者が小学生の頃は休み時間になると男子生徒みんなで捕まえて、大きさを競ったりしていました。
今そのニホンカナヘビが東京都23区内では姿を消しつつあるそうです。
今日はそんなニホンカナヘビについて寿命や飼育方法、絶滅の危険性について扱っていきます。
このブログで得られるもの
・ニホンカナヘビの基礎知識
・飼育方法
・絶滅の可能性
執筆者
sabi-Labs ブログ管理人 さび
- 猫のように生きたい人間系ブロガー
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- 他サイトでもフィットネス&恋愛系ブログ執筆中
1.ニホンカナヘビの分類と呼称
学名 | Takydromus tachydromoides |
英名 | Japanese grass lizard |
和名 | 日本金蛇 |
分類 | 爬虫綱有鱗目カナヘビ科カナヘビ属 |
全長 | 18-25cm |
ニホンカナヘビはヘビという名前がついていますが、分類状はカナヘビ科にあたり、ヘビではありません。
じゃあどうしてヘビっていうの?
なぜヘビと呼ばれているのかというと、昔の日本ではトカゲのことを「ヘビノジ(蛇の父)」と呼んでおり蛇の祖先だという民族伝承の名残だとされています。
ちなみに「カナ」に関しては諸説あり、お腹の横が金(カナ)色だからとか、可愛い(カナ)見た目をしているからだと言われています。
2.ニホンカナヘビの生息地
ニホンカナヘビは和名の通り日本の固有種で、日本各地に広く分布しています。
沖縄にはニホンカナヘビは生息していませんが、代わりにサキシマカナヘビやミヤコカナヘビ、アオカナヘビといった固有種が生息しています。
沖縄の固有種はニホンカナヘビと違い青緑の鮮やかな色が特徴です。
みんな青色で見分けがつかないよ
3種とも同じ色をしていますがアオカナヘビは目の下から胴にかけて白い線が入っており、サキシマカナヘビには目の下に黒い線が入ります。
ミヤコカナヘビには線がありません。
サキシマカナヘビとミヤコカナヘビは持ち込まれた外来種の影響で、絶滅の危機に瀕しており、環境省の「レッドリスト・レッドデータブック」では絶滅危惧種に指定されています。
3.ニホンカナヘビの生態
低地や低山地の草むらや、林に生息し、民家の庭でも見かけることがあります。
昼行性ではありますが猛暑は苦手でお昼時は木陰や塀の隙間など日の当たらないところでやり過ごし、涼しくなってくる朝方や夕方、外で活発に活動するようになります。たまに、暖かくなったコンクリートや石の上で日光浴する姿も見られます。
蜘蛛や昆虫が主食ですが果物も食べます。また、飼育下では餌付けにより、合成飼料も食べるようになります。
身に危険を感じると、尻尾を自切(じせつ)して、尻尾が動いている間に素早く身を隠します。冬場は日のあたる斜面の地中で休眠しています。
4.ニホンカナヘビの寿命と飼育方法
今回は大人のニホンカナヘビの飼育方法を扱っていきます。
餌やり
先述した通り、果物も食べますが基本的にはペットショップで購入したミルワームやコオロギなどの昆虫を与えます。蛇のように丸呑みにするので餌を食べない場合は、餌が大きすぎるのかもしれません。
虫に抵抗がある場合は合成飼料も主食になりますし、価格もリーズナブルです。
家にあるものだとカツオブシを食べるなんて私が子供の頃は言われてましたが食べませんでした笑
水やり
水浴びも行うので給水ボックスよりもトレーに入れてあげましょう。ただ、慣れていないうちは警戒心が高くなっていますので、トレーから水を飲まない場合もあります。
そんな時はケージに霧吹きをしてあげると、水滴を舐めて水分を摂取してくれます。
また、トレーの水は毎日変えてあげましょう。
温度・湿度管理
ニホンカナヘビの飼育適温は25度。バスキングライトの設定は35度くらいにしておきましょう。
乾燥しすぎないように、霧吹きを吹きかけてあげることも大切です。
冬眠のさせ方
自然界では自分で冬眠の環境を整えますが、飼育科では飼い主が環境を整えてあげる必要があるため、いくつか注意点があります。
・冬になる前に餌をたくさん与える
・暖房の当たらない自然の温度下にケージをおく
・日の光が入らないように暗くする
・湿度を保つ
どれも非常に重要で、間違えるとカナヘビは冬を越せず死んでしまいます。
特に、室温は15度以上にならないようにしましょう。冬眠から目覚めてしまいます。ケージの乾燥具合は10日に一度確認し、霧吹きで十分に土を湿らせてあげます。
冬が明け、15度以上になる日が何度か続くと自然に目を覚ましますので、温かかくなってきたらこまめにケージをチェックしてあげましょう。
寿命は10年前後で長生きしてくれるので最後まで責任を持って面倒を見ましょう。
生き物を育てるって大変だね
5.23区内で数を減らしている原因
ニホンカナヘビは猛暑時は木陰やブロック塀の隙間などに入り込んで、暑さをやり過ごします。
また、2mくらいの高さであれば登りこえられるので、これまでは逞しく生息してこられました。
しかし都市化が進むと、日陰になる雑草地が減り、雑草地が減ると餌となる昆虫も少なくなります。
そのため、都環境局が管理する「東京都レッドリスト」2020年度版では、ニホンカナヘビを2010年度版の「絶滅の危険が増大」の絶滅危惧2類から「絶滅の危機にひんしている」絶滅危惧1類に引き上げました。
6.絶滅の危機
東京都23区内ではその数を劇的に減らしているニホンカナヘビだが、全国的に分布しており、すぐに絶滅してしまう、というわけではないようです。
しかし、全国的に数を減らしており、もしかしたらいつか姿を消してしまうかもしれません。
人間がそれだけ発展してきた、という事なのでしょうが、個人的には寂しい気持ちがあります。
今ある自然を残せるような持続可能な社会を一人一人が作り上げていくべきなのかもしれません。