今日8月6日、広島で平和記念式典が行われました。
8時15分より1分の黙祷が捧げられ、原爆被害者をはじめとした戦没者を追悼します。
そして、夜には3年ぶりに灯籠流しが行われました。
今までは誰もが参加でき、手流しで灯籠が流されていましたが、今年は依頼を受けた灯籠を委託で流す形式が取られました。
その為前回は10000個以上の灯籠が流れましたが、今年は2500個ほどでした。
例年よりは少ないとはいえ、この沢山の灯籠は一体どこにいくのでしょうか?
まさかそのまま海に…???
今日のブログでは灯籠流しの歴史や流された灯籠のその後、メタバース上で行われている「オンライン灯籠流し」について紹介していきます。
このブログで得られるもの
・灯籠流しとは
・広島での灯籠流しの意味
・流された灯籠のその後
・新しい取り組みオンライン灯籠流し
執筆者
sabi-Labs ブログ管理人 さび
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灯籠流しとは
お盆が近づくと日本各地で開催される灯籠流し。
元々はお盆に帰ってきた死者の魂を送り返す「送り火」が形を変えたものです。
送り火の代表的なものに京都の五山の送り火があります。
送り火の起源ははっきりとはわかっていませんが1200年前の平安時代には各地でさまざまな形で行われていたようです。
現代でも日本各地で行われていますが、お盆の日取りが地域ごとに違ったり、送り火の方法も地域で異なるため、統一された形式のものはありません。
灯籠流しは一般的に灯のついた灯籠を、小舟に乗せて川に流し、故人の魂を見送ります。
また日本以外でもタイやインドなどの仏教国や、日系移民の多いブラジルやハワイなどでも似たような行事が行われています。
広島の灯籠流しの意味
広島の灯籠流しは戦没者や原爆犠牲者の慰霊と、平和への願いが込められています。
その為、流される灯籠には本来であれば故人の法名や名前、流した人の名前が書かれることが多いのですが、広島の灯籠は、平和へのメッセージを一人一人が書いて流すようになっています。
広島独自の盆灯ろう
広島の灯籠流しは戦後昭和22年頃から、家族や友人を原爆で亡くした人たちが故人を偲んで手作りの灯ろうを流したのが始まりでした。
広島にはお盆にお墓に色とりどりの灯ろうを飾る「盆灯籠」のという風習があります。
カラフルな盆灯籠と同じく、灯籠流しで流される灯ろうも同じく色とりどりで鮮やかなものになっています。
広島の灯籠流しはこの盆灯ろうと送り火の風習が合わさってできたものだと考えられています。
流された灯籠のその後
過去の灯籠流しでは、灯籠をそのまま海まで流しており、四国まで灯籠が流れ着くということもあったようですが、1970年代より環境破壊につながるという懸念から、河川の下流で回収されるようになりました。
これは広島だけではなく、現在は全国のほとんどの灯籠流しでは、見届けた後は回収されるようになっています。
海に流しちゃうのは気がひけるもんね
新しい灯籠流しの形【オンライン灯籠流し】
また最近では、実際の川に流すのではなく、仮想世界所謂メタバース上の川に灯籠を流す「オンライン灯籠流し」も行われています。
メッセージの記入がオンライン上で行えるので、世界中のどこにいても広島の灯籠流しに参加することができます。
オンライン上で送ったメッセージは、メタバース上の川に流される他、8月6日に、広島の灯ろう流し会場や施設、町中のサイネージに投影されます。
環境に配慮された方法である事はもちろんですが、戦争体験者ではない世代が増えている今、次世代に伝えられることは一体何か伝える側に回った時に、何を継ぐことができるかという、問いかけになっているプロジェクトです。
綺麗なだけじゃない
1200年以上にもわたって行われている送り火の風習ですが、時代によってさまざまな形になって今も続いています。
また、我々若い世代は広島の灯籠流しを見ると、鮮やかな見た目から綺麗や美しいといった感想が一番にきますが、戦争を体験した世代にとっては、決して美しいだけのものではありません。
その事を知っておくだけで、来年みる灯籠流しが少し違ったものになるかもしれません。
またオンライン灯籠流しの現実政界での投影は本日で主湯量するところがほとんどですが宮島口での投影のみ8日まで実施しています。
■宮島口 Gelateria & Factory Loop
2022年8月5日(金)~8日(月)11:00-17:00 » Google Mapで場所を確認する