日本ではほとんど話題になっていないが、とんでもないニュースが東南アジアをはじめとした海外で話題になっている。
数千人もの台湾や香港の若者が犯罪組織の手によってカンボジアに送られ、人身売買され強制労働に充てられている。
NPAの調べでは、今年月に1000人もの台湾の若者がカンボジアに渡ったが、そのうち帰国しているものは平均して100人にも満たず、これに基づき少なくとも2000人から5000人もの人間が本人らの意思に反してカンボジアに取り残されていると見られている。
犯罪組織の手口は、高額の報酬や高待遇でカンボジアで事業に参加しないかと台湾の若者たちに持ちかけるが実際はその会社は存在せず、騙した若者たちを人身売買し非合法な労働を強制させるといったもの。
東南アジアでは貧困層の人身売買が以前より問題とされていたが、今回被害にあっているのはしっかりと教育を受けた、意欲的な中流家庭の若者たちであるということが話題を呼んでいる。
カンボジアは経済発展の途中にあり、日本も含め、海外から様々な企業が拠点が置かれるようになっており、投資やキャリアへの関心の高い人たちがターゲットとされた。
これに関して台湾では専門の任務部隊が編成され、これまでに72名が逮捕されている。
また、アメリカ国務省はベトナムとブルネイと並んで、2021年人身取引報告書でカンボジアを最低レベルであるティア3に落とした。
日本からも1300社もの企業がカンボジアに拠点を置いており、3540人もの日本人が在住している。親日国でもあり、発展途上国であるカンボジアは日本の投資家や企業から注目が高い国であり、台湾や香港の社会への参加意欲の高い若者が、そんな土地でのキャリアに夢を見てしまうことは理解できてしまう。
たった2時間の時差しかない極めて近くで起こった大事件で、我々にとっても決して他人事ではない。
執筆者
Sabi-Labs 管理人 さび
- 猫のように自由に生きてる人間系ブロガー
- 他サイトでもフィットネス&恋愛ノウハウブログ執筆中